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授乳中は使用厳禁・避けるべきハーブ一覧

 2017/08/21 子育て この記事は約 14 分で読めます。 2,070 Views
ハーブティー

一般的に母乳に良いとされるハーブティーはルイボスティーラズベリーリーフティーが有名です。メーカーからも「母乳に良い」という宣伝の元、数多くの商品が販売されています。

特に出産直前から飲むとスルッと安産になり、母乳の出もよくなると言われているのがラズベリーリーフティーです。

他にも「母乳の出をよくする」というハーブティーは複数のメーカーからいろいろと販売されているのですが、材料としてはフェンネル、ジンジャー、ネトルなどが配合されていることが多いです。

ただし、よく調べてみると必ずしも母乳に効果的だという根拠がなかったり、逆に母乳を通じて赤ちゃんに悪影響を与えた事例があったりします

メーカーの宣伝を安易に信用せずにこの記事でしっかりと各ハーブの安全性を見極めてから購入して欲しいと思います。

 



ハーブティーの自己判断による摂取には気をつけて!

ハーブって自然のものだから安全だと安易に考えていませんか?

妊婦向け、授乳婦向けのハーブティーの宣伝では「ハーブの本場ヨーロッパで使用されている」とか「ノンカフェインだから安心」「ビタミンやミネラルが豊富」など心に刺さるキャッチコピーが使われています。

ハーブとは元々、香料や香草として料理に使用されてきて、一見、安心安全に思えますが、ハーブの中には毒性のあるもの、子宮収縮作用のあるもの、流産を促すもの、ホルモンと同等の作用をもたらすもの、などが存在しています

医薬品よりも自然だから安全と勘違いしてしまいがちですが、その安全性について検証されていないケースも多く、胎児に影響を与える妊婦、母乳を通じて影響を与える授乳婦が飲む際には慎重になるべきでしょう。

ハーブティーなどハーブ製品に関しては積極的に利用すべきものではなく、必要でない限り利用しないことをおすすめします。

母乳によいハーブティーに使われる代表的なハーブを検証

ラズベリーリーフティー

ラズベリーリーフ

(画像引用:Wikipedia

ラズベリーリーフティーにはフラガリンという成分が含まれており、これは子宮や骨盤周辺の筋肉を弛緩させる働きがあります。

そのため、出産1~2ヶ月前の妊婦さんが飲むと陣痛が和らぎ、お産が楽になると言われています。

ちなみに、ヨーロッパの研究では妊娠8ヶ月から出産まで1日あたり2回、1.2gのラズベリーリーフを服用した結果、子宮口が完全に開いて赤ちゃんが出て来るまでの時間が平均で9.6分も短くなったという報告があります。

産後の回復も早くなり、母乳の出も良くなることから別名「マタニティハーブ」「安産のお茶」とも呼ばれています。

またラズベリーリーフはビタミンやミネラルが豊富で母乳の質も向上させてくれると言われています。

ラズベリーの葉にはエストロゲン様作用があり、女性ホルモンを整えるので女性の月経痛や月経前症候群も和らげる効果があるそうです。

その一方で、乳がん・子宮がん・卵巣がん・子宮内膜症・子宮筋腫などホルモン感受性の高い状態にある人は避けた方がよいです。

子宮を収縮させる作用があるため、子宮が安定していない妊娠初期、中期は飲まないようにしましょう。

国立健康・栄養研究所のデータベースによると、「授乳中に一般的な食品に含まれている量のラズベリー葉を経口摂取することはおそらく安全である」と書いてあります。

しかし、「授乳中に過剰のラズベリー葉を経口摂取することは信頼性の高い情報が十分に得られていないため、使用を避ける」と注意を促しています。
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail1416.html

また、これまでの論文を検討した結果、「妊婦のラズベリー葉の使用は安全性や有効性に関する十分なデータが不足しているため推奨できない」と結論づけています。

ということで、もし飲むなら適量を心がけ、くれぐれも過剰に摂取しないようにしましょう。

ジンジャー(生姜)

ジンジャー 生姜

(画像引用:Wikipedia

ジンジャーは古来より伝統治療として使用されてきました。体を温めて血行を良くする作用があることから冷え症の方にもお馴染みですね。

妊娠中から産前産後、授乳中まで安全に飲むことが出来るので、母乳に悩みを抱える方でもは気軽に毎日飲むことができます。

国立健康・栄養研究所のデータベースによると、「授乳中の安全性については十分な情報がないため、食品として摂取する以上の使用は避けた方がよい。」とあります。
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail715.html

食品として適度に摂取する分には全く問題ありませんが、乾燥した生姜を大量に摂取することは避けた方がよいでしょう。

なお、母乳に対して生姜の有効性を示すような論文はありませんでした

ダンデライオン(たんぽぽ)

ダンデライオン たんぽぽ

(画像引用:Wikipedia

ヨーロッパ原産の西洋タンポポで、漢方では「蒲公英」として、また世界中で薬用ハーブとして使用されてきました。

ノンカフェインなので妊娠中や母乳育児中の女性に人気で、根を焙煎したものはタンポポコーヒー、タンポポ茶としてよく飲まれています。

体を温める作用があり、血流をスムーズにするので母乳の出が良くなると言われていますが、とくに根拠となる研究報告があるわけではありません

国立健康・栄養研究所のデータベースによると、「妊娠中・授乳中の安全性については十分なデータがないため、食品に含まれる量以上の摂取は避ける」と書かれています。
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail528lite.html

また副作用としてキク科植物に過敏な人はアレルギー反応を起こすことがあります。

飲み物として適度に飲む分には大丈夫ですが、成分を濃縮したサプリなどは安全性に関して十分な情報がないので避けた方がよいでしょう。

ローズヒップ

ローズヒップ

(画像引用:Wikipedia

ビタミンCが豊富でビタミン・ミネラルに富んだローズヒップはお茶やジャム、スープなど食品として利用されてきました。

またカフェインを一切含まないので妊娠中、授乳中の女性にも好まれています。

ローズヒップといえば様々な効果効能がうたわれています。曰く、「動脈硬化によい」「免疫力アップ」「便秘によい」「ストレスによい」「お肌によい」などなど。

しかし、現在のところ人への有効性、安全性について十分なデータがなく、授乳に関する効果についてはたしかなものはありません。

国立健康・栄養研究所のデータベースによると、「妊婦中・授乳中の安全性については信頼できるデータが十分でないため、通常の食品中に含まれる量以上の過剰な量を使用することは避けたほうがよい」とあります。
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail742.html

ローズヒップティーを毎日大量に飲むのは過剰摂取になるのでおすすめしません。適度な量にとどめるなら気分転換、リラックスにも効果的かもしれません。

ルイボス

ルイボス

(画像引用:Wikipedia

南アフリカ原産でルイボスというマメ科の植物の葉です。マグネシウムやカルシウムなどミネラルを豊富に含んでいて、ノンカフェインなのも特徴です。

ネットの宣伝では「美容に良い」「便秘に良い」「アレルギー性皮膚炎に良い」などと効果効能がうたわれていますが、どれも根拠はありません。

人への有効性の研究報告はなく、国立健康・栄養研究所のデータベースでも「通常のお茶として摂取する場合は安全と思われるが、大量摂取ならびに妊娠中・授乳中の安全性に関してはデータが見当たらない」と書かれています。
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail736.html

適度な量を飲むなら全然問題ありませんが、1日1リットルとか大量に飲むのはおすすめできないようです。

フェンネル(ウイキョウ)

フェンネル

(画像引用:Wikipedia

フェンネルは授乳中のおすすめハーブとしてもっとも有名です。曰く、「母乳に良い」「むくみに効く」「ダイエットに良い」など様々な効果がうたわれています。

本来は魚料理に使われるスパイス的なものだったそうです。ネット上の育児系サイトでは母乳の出を良くすると堂々と書かれていますが、根拠はありません。

国立健康・栄養研究所のデータベースによると、フェンネルには人への有用性について信頼できるデータがないとされています。

それどころか、母親が母乳目的で大量にフェンネル入りのハーブティーを飲んだ結果、赤ちゃんが中枢神経障害になったという報告もあります

授乳中の母親が、母乳の出をよくすることを目的に、カンゾウ、ウイキョウ、アニス等を含むハーブティーを2 L/日以上摂取していたところ、母乳を与えていた生後15および20日の新生児 (2名) で低血圧、昏睡、嘔吐などの中枢神経系障害が生じた。ハーブティーの摂取中止により改善したため、母親が摂取していたハーブティーによる神経毒性と診断された
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail489.html

その結果、「安全性については、妊娠中はウイキョウ油、種子は禁忌である。また授乳中の経口摂取は危険性が示唆されている」と結論づけられています。

市販されている母乳に良いとされるハーブティーにはフェンネル入りのものがけっこうあるので成分情報にはしっかりと目を通してから購入するようにしましょう。

ネトル

ネトル

(画像引用:Wikipedia

ネトルはハーブの本場ドイツで「妊婦の栄養補給ハーブ」と呼ばれるほど有名です。利尿剤、緩下剤の民間薬としても利用されてきました。

アレルギー症状に効果を発揮するヒスタミンが含まれており、花粉症の治療薬としても注目を浴びているハーブです。

しかし、人への有効性については十分な情報がなく、国立健康・栄養研究所のデータベースでは「授乳中の安全性については、信頼できるデータが十分でないため、使用は避けるべきである。また、子宮収縮作用による流産の可能性があるため、妊娠中の使用はおそらく危険である。」と注意を促しています。
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail2640.html

また副作用として経口摂取するとアレルギー性皮膚炎を引き起こします。

貧血の予防効果、血液の浄化、利尿作用から母乳の質がよくなると言われていますが、残念ながらその根拠となる研究報告はありません。

 

授乳中に控えた方がよいNGハーブ一覧

あ行

アーニカ ※毒性成分があるので妊娠中、授乳中は使用厳禁。
アロエ ※子宮収縮作用あり。妊婦、授乳婦は使用厳禁。
アンジェリカ ※フロマクリンが健康被害をもたらす。妊婦、授乳婦は非おすすめ
イエロードッグ ※刺激の強い成分があるので妊娠中、授乳中は使用厳禁。
ウィロウバーグ ※痛み止め効果あり。妊娠中、授乳中は使用厳禁。
ウワウルシ ※利尿・抗菌作用があるハーブだが子宮収縮作用があるため非オススメ
エキナセア ※一部、有効性があるが授乳婦への安全性のデータなしで非オススメ
エフェドラ ※有効成分のエフェドリンが有害なため妊婦・授乳婦は厳禁
エレキャンペイン ※血糖値上昇抑制。作用が強いので妊娠中、授乳中は使用厳禁。
オレゴングレープ ※毒性の強い成分があるので妊娠中、授乳中は使用厳禁。

か行

カバ ※肝障害の危険があり、妊婦・授乳婦は厳禁。欧州でも販売禁止。
キャッツクロー ※鎮痛・抗炎症作用のあるハーブだが安全性のデータなし
キャラウェイ ※消化不良に。通常の食品以上の過剰摂取は避けるべし。
グッグル ※子宮収縮作用あり。妊婦・授乳婦とも使用は避けるべし
クリーバー ※安全性のデータがないため妊娠中、授乳中は避けるべし
グレーターセランディン ※子宮収縮作用がある。授乳婦の使用は非オススメ。
コルツフット ※咳止め。刺激成分があるので妊娠中、授乳中は使用厳禁
ゴールデンシール ※有害成分が赤ちゃんに悪影響なので授乳婦は厳禁
コンフリー ※肝障害の危険があり、妊婦・授乳婦は厳禁。

さ行

ジャスミン ※人への有効性データなし。通常以上の大量摂取は避けるべし
ジャマイマカドッグウッド ※催眠作用あり。授乳中は大量摂取は避けるべし。
ジンジャー ※体を温める作用があるので乳腺炎の場合は非オススメ
スージャ ※果実が食用に。安全性データが不十分なため使用は避けるべき。
セージ ※非オススメだが、母乳分泌を抑えるので母乳過多、断乳の場合は逆にオススメ
セントジョーズワート ※母乳を飲んだ赤ちゃんの気力低下を引き起こし非オススメ
センナ ※下剤作用が強く、母乳を通じて赤ちゃんが下痢を引き起こす可能性あり
スギナ ※チアミン欠乏の原因になる。授乳婦は使用を避けるべき。

た行

タラゴン ※月経促進作用あり、過剰摂取は危険なので使用は避けるべし
タンジー ※防虫効果あり。毒性成分あり。妊娠中・授乳中は使用厳禁。
ダンデライオン ★詳細は上記を参照。
チェストツリー ※PMS緩和に有効だが授乳中は経口摂取は危険で非オススメ
チャパラル ※抗がん成分あり。作用が強いので妊娠中、授乳中は使用厳禁

な行

ナツメヤシ ※通常の食品以上に大量摂取は安全性のデータがなく非オススメ
ネトル ★詳細は上記を参照。

 

は行

パスクフラワー ※PMS緩和など。妊娠中、授乳中の安全性のデータなし。
パセリ ※通常量なら問題ないが大量摂取は安全性データなしで避けるべき
バーベイン ※副鼻腔炎に良いが堕胎作用あり。授乳婦は非おすすめ。
バーベリー ※アルカロイドが強い作用。妊娠中は厳禁。授乳中は避けるべし。
バレリアン ※不眠症・神経症向けのハーブだが授乳中の安全性のデータなし。
ビタースウィート(オレンジピール) ※流産の原因。授乳中は使用厳禁。
フェヌグリーク ※催乳効果があるとされるが安全性データなしで避けるべし
フェンネル ★詳細は上記を参照。
ブラダーラック ※ダイエット・むくみに効果。妊娠中、授乳中は使用厳禁。
ブラックコホシュ ※PMS緩和に利用されているが授乳婦には危険なので厳禁。
ブルーコホシュ ※子宮を刺激する作用あり。妊婦は厳禁。授乳婦も非オススメ
ペニーローヤル ※毒性あり。妊娠中は使用厳禁、授乳中は避けるべし。
ペパーミント ※冷却作用があるので母乳不足の場合は非オススメ
ポークルート ※有毒成分があり、妊娠中、授乳中は使用厳禁。
ボリジ ※風邪に効果。毒性あり。妊娠中、授乳中は使用厳禁。
ボルド ※肝臓機能に良いハーブだが授乳中の安全性のデータなし

ま行

マテ ※強壮作用あり。作用が強いので妊娠中、授乳中は避けるべし。
ミルクシスル ※別名オオアザミ。授乳中の安全性データなしで避けるべし

や行

ヤロー ※堕胎作用あり。妊婦は厳禁。授乳婦は安全性のデータなし。

 

ら行

ラズベリーリーフ ★詳細は上記を参照。
リコリス(甘草) ※堕胎作用あり。妊婦は厳禁。授乳婦も安全性のデータなし。
ルイボス ★詳細は上記を参照。
レッドクローバー ※エストロゲン様作用。大量摂取は避けるべし
レモングラス ※子宮収縮作用あり。妊娠中も授乳婦も使用を避けるべし。
レモンバーベナ ※レモンの香り。安全性データなしで使用は避けるべし。
ローズヒップ ★詳細は上記を参照。
ローズマリー ※体を温める作用があるので乳腺炎の場合は非オススメ

わ行

ワイルドレタス ※過剰摂取は厳禁。授乳婦は安全性のデータなしで非オススメ。
ワームウッド ※腎毒性、子宮収縮作用があり妊婦も授乳婦も使用は厳禁。

 

まとめ

他の育児系サイトでは当記事で「使用厳禁」「使用は避けるべし」としているハーブでも「母乳によい」と紹介されていることもあります。

当記事では国立健康・栄養研究所のデータベースを基準にしていますが、ネットの記事には他サイトの記事をたいして調べもせずにそのまま引用しているケースも多いので注意してください。

冒頭でも書きましたが、授乳中のハーブは原則としては避けた方がよいです。医師から指示されたなど、どうしても必要でないかぎりは飲まない方がよいでしょう

他サイトではいろいろと母乳によいハーブティーを紹介していますが、当サイトでは妊娠中、授乳中の方にはハーブティーを一切紹介しないことにしました。

どうしても飲むたい場合は1日1~2杯の適量を心がけて、くれぐれも大量摂取、長期間の飲用は避けるようにしてください。

なお関連記事として母乳によい食べ物、悪い食べ物についてまとめた記事を紹介します。

>> 【保存版】授乳中のNG食材、母乳がよく出る食べ物は?

 



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